いのちゃん先生『役員報酬の変更ルールを理解しないと不利になる』

いのちゃん先生 解説|役員報酬の経費計上ルール・税制・臨時改定事由

本記事は動画内容をもとに要点を整理した要約です。文脈は各タイムスタンプから原動画で確認できます。

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いのちゃん先生
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概要

役員報酬の経費計上は、原則として年間を通じて一定額である定期同額給与に限られる。
期中変更は「お手盛り」とみなされ、否認されると二重課税の対象となる。
例外は期首3ヶ月以内の改定、役職変更、経営状態の著しい悪化である。
しかし、「著しい悪化」の基準は曖昧で、中小企業経営者の合理的な報酬カットが認められにくい。
税理士会は、職務執行や業績に応じた柔軟な報酬変更を認めるよう、ルールの緩和を要望している。

記事の概要(Q&A形式)
Q 役員報酬はなぜ年間を通じて一定額でなければ経費として認められないのか?
A 役員が自らの給与を自由に増減させることで、法人税や所得税を操作する「お手盛り」を防ぐため、年間を通じて一定額である「定期同額給与」が原則とされている。
Q 役員報酬を期中に変更した場合、どのような税務上の影響があるか?
A 期中に役員報酬を変更すると、変更前の期間との差額が経費として否認される可能性がある。さらに、否認された金額は役員賞与とみなされ、法人と役員個人に二重課税が生じることになる。
Q 役員報酬は原則変更できないとされているが、例外的に変更が認められるケースはあるか?
A 例外的に、期首から3ヶ月以内の改定、役職の変更(臨時改定事由)、経営状態の著しい悪化の3つのパターンで変更が認められる。ただし、「著しい悪化」の基準は不明確な点がある。
Q 「経営状態の著しい悪化」を理由に役員報酬を減額する場合、どのような課題があるか?
A 「著しい悪化」の具体的な基準が不明確であり、税務調査官の判断に委ねられる部分が大きい。過去の裁判例では、前年比6%の利益減少では認められなかったケースもあり、認められないことも少なくない。
Q 税理士会は現行の役員報酬ルールについて、どのような点を問題視し、何を要望しているか?
A 税理士会は、「経営状態の著しい悪化」の定義が曖昧なため、真面目な経営者が不利益を被っている点を問題視している。職務執行や業績に応じて柔軟な報酬増減が認められるよう、ルールの緩和を求めている。
編集部コメント

インフレやエネルギー高騰が中小企業を直撃する中、役員報酬ルール緩和要望は喫緊の課題だ。「著しい悪化」の曖昧な基準は、経営者が会社存続のため自ら報酬を減額する合理的な判断を阻害する。これは、過去の経済危機で経営者が私財を投じて雇用を守った努力を税制が評価しないに等しい。結果、資金繰りを悪化させ、企業の持続可能性を脅かす。欧米では企業再建時の柔軟な報酬調整が認められるケースもあり、日本が国際競争力を保つ上で、この硬直性は不利に働く。Z世代の労働観変化やAI技術革新に対応する事業転換投資が不可欠な今、税収過去最大を記録する中で、未来を見据えた柔軟な税制改革が強く求められる。

編集責任:ニュースニペット編集部
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