公認会計士山田真哉が2026年税制改正の個人事業主・中小企業向け重要ポイントを解説
【解説】公認会計士山田真哉|2026年税制改正・インボイス・青色申告
本記事は動画内容をもとに要点を整理した要約です。文脈は各タイムスタンプから原動画で確認できます。
概要
・2026年4月以降、小額減価償却資産の対象が40万円未満に引き上げられ、経費計上の柔軟性が増す。
・インボイス制度において、免税事業者からの仕入れに係る消費税控除割合が段階的に縮小される。
・青色申告特別控除は、複式簿記、電子申告に加え、電子帳簿やデータ連携の条件により、最大75万円に拡充される。
記事の概要(Q&A形式)
Q
2026年4月以降、小額減価償却資産の即時経費化の対象はどのように変わるか?
A
2026年4月以降、小額減価償却資産の対象が40万円未満に引き上げられる。これにより、30万円以上40万円未満の資産も、青色申告などの条件を満たせば即時経費化が可能になる。
Q
償却資産税の免税点はいつから、いくらに引き上げられるか?
A
償却資産税の免税点は、2027年1月1日より150万円未満から180万円未満に引き上げられる。これにより、より多くの資産が免税対象となる可能性がある。
Q
インボイス制度における「3割特例」は、どのような事業者に対して適用されるか?
A
インボイス制度の「3割特例」は、免税事業者からインボイス発行事業者に転換した個人事業主を対象に、2026年10月から2028年分まで適用される。法人向けは2026年9月で終了となる。
Q
免税事業者からの仕入れに係る消費税の控除割合は、今後どのように変化するか?
A
免税事業者からの仕入れに係る消費税の控除割合は、2026年9月までは80%だが、2026年10月からは70%、2028年10月からは50%と段階的に引き下げられ、2031年10月には0%となる。
Q
青色申告特別控除の75万円控除を受けるための新たな条件は何か?
A
2027年分から、青色申告特別控除で75万円の控除を受けるためには、複式簿記と電子申告に加え、有料な電子帳簿または請求書データ等との自動連携のいずれかの条件を満たす必要がある。
2026年税制改正は、デジタル化推進と中小企業支援の二面性を持つ。青色申告の電子化優遇は、欧米が先行する電子インボイス義務化の流れと同期し、特に「訂正・削除履歴が残るシステム」要件は、生成AI時代の偽情報リスク対応とも解せる。これは、将来的なデータ信頼性確保を見据えた動きだ。過去、韓国やシンガポールでも同様のデジタル化推進策が経済成長を後押しした。
一方で、資産計上緩和はインフレ下の投資を促すが、インボイス免税事業者仕入れ控除の段階的縮小は、取引コスト増を招きかねない。これは過去の欧州VAT導入時、中小企業がデジタル対応に苦慮した事例を想起させる。過去最大税収の中、デジタル投資を促しつつ税収基盤を強化する意図は明白だが、免税事業者への負担増は経済活性化の足かせとなるリスクも孕む。